放課後等デイサービスの受給者証の取り方|5ステップで徹底解説

放課後等デイサービス

「放課後等デイサービスを使いたいけれど、受給者証はどこで申請するの?何を準備すればいい?」と、手続きに不安を感じている方もいるのではないでしょうか。

放課後等デイサービスの利用に必要な通所受給者証は、障害者手帳がなくても申請できます。また、医師の診断書が一律に必須というわけではありません。必要な確認書類や手続きは自治体によって異なります。

この記事では、市区町村への相談から受給者証の交付までを5つのステップで解説します。必要書類や交付までの期間、支給量、利用者負担の仕組みについても確認していきましょう。

放課後等デイサービスの受給者証とは何か

放課後等デイサービスなどの障害児通所支援を利用する際には、原則として市区町村から交付される「通所受給者証」が必要です。

通所受給者証には、利用できる障害児通所支援の種類、支給量、有効期間、利用者負担上限月額などが記載されます。

受給者証が果たす2つの役割

1つ目は、市区町村から障害児通所支援の支給決定を受けていることを確認する役割です。

放課後等デイサービスを公費による給付を受けて利用する場合、事業所は通所受給者証を確認して契約内容や利用日数などを決めます。

2つ目は、利用できる日数や利用者負担上限月額などを確認する役割です。

受給者証に記載された支給量の範囲内で利用することになるため、交付されたら内容を確認しておきましょう。

障害者手帳や診断名がなくても申請できる

放課後等デイサービスの通所給付決定では、障害者手帳や医学的な診断名が一律の必須要件ではありません。

手帳を持っていない場合でも、子どもの状態や生活上の困りごとなどから支援の必要性が認められれば、対象になる可能性があります。

支援の必要性を確認する方法は自治体や子どもの状況によって異なります。障害者手帳、特別児童扶養手当等の受給を証明する書類、医師の診断書や意見書、保健センターや児童相談所などから得られる情報が確認資料になる場合があります。

「手帳や診断書がないから申請できない」と判断せず、まずはお住まいの市区町村の窓口で確認することが大切です。

受給者証の申請対象となる子どもの条件

放課後等デイサービスは、原則として18歳未満で、学校などに就学しており、授業終了後や休業日に支援が必要と認められた障害児を対象とするサービスです。

小学校・中学校・高校・特別支援学校などに通う子どもが対象となりますが、実際に利用できるかどうかは、市区町村が子どもの状態や支援の必要性などを確認したうえで決定します。

また、すでに放課後等デイサービスを利用している方について、18歳以降も引き続き利用しなければ福祉を損なうおそれがあると市区町村が認めた場合には、20歳に達するまで利用できる特例があります。

発達障害の診断がある場合

ADHD、ASD(自閉スペクトラム症)、学習障害などの発達障害があり、放課後や学校休業日に支援が必要と認められる子どもは、放課後等デイサービスの対象となる可能性があります。

ただし、診断があることだけで利用が自動的に決まるわけではありません。市区町村が子どもの状態や生活環境、支援の必要性などを確認して支給の要否を決定します。

診断がなくても対象になる場合がある

明確な診断名がない場合でも、支援の必要性が認められれば通所給付決定の対象になることがあります。

手帳や診断がない場合、市区町村が保健センター、児童相談所、保健所などの関係機関から意見を確認することがあります。

必要になる資料や確認方法は自治体によって異なるため、診断を受けていない場合も市区町村の障害福祉担当窓口などへ相談してみましょう。

受給者証の取り方|申請から交付までの5ステップ

受給者証の取得方法は自治体によって細かな違いがありますが、一般的には次のような流れで進みます。

ステップ① 市区町村の窓口に相談する

まずは、お住まいの市区町村の障害福祉担当窓口や子どもに関する担当窓口へ相談します。

窓口では、子どもの状況を確認しながら、利用対象や申請方法、必要書類、相談支援事業所の利用方法などについて案内してもらえます。

担当する部署の名称や予約の必要性は自治体によって異なるため、事前にホームページや電話で確認しておくと安心です。

ステップ② 放課後等デイサービスを探して見学する

申請手続きと並行して、利用を検討している放課後等デイサービスを探しておくとスムーズです。

事業所によって支援内容、活動内容、利用できる曜日、送迎の範囲などが異なります。見学を通じて、子どもの状況や希望に合っているか確認しましょう。

空き状況によっては希望する曜日に利用できない場合もあるため、早めに確認しておくことも大切です。

ステップ③ 市区町村へ支給申請をする

必要な準備ができたら、市区町村へ障害児通所給付費の支給申請を行います。

申請書には、保護者や子どもの情報、希望する障害児通所支援の種類、利用希望などを記載します。

申請時に必要な書類は自治体や子どもの状況によって異なるため、窓口から案内されたものを準備してください。

ステップ④ 障害児支援利用計画案の提出と聞き取りを行う

申請後、市区町村から「障害児支援利用計画案」の提出を求められます。

障害児支援利用計画案は、子どもや家族の希望、現在の生活状況、必要な支援、利用するサービスなどを整理する計画書です。

一般的には、指定障害児相談支援事業所の相談支援専門員に作成を依頼します。

また、身近な地域に相談支援事業所がない場合や、保護者が希望する場合には、相談支援事業所以外の者が作成する「セルフプラン」を提出できる場合があります。具体的な作成方法は市区町村へ確認してください。

支給決定にあたっては、市区町村による子どもや保護者への聞き取り・調査も行われます。子どもの心身の状況や生活環境、サービスの利用意向などを確認し、必要な支援内容や支給量を検討します。

ステップ⑤ 支給決定後に受給者証が交付される

申請内容、聞き取り結果、障害児支援利用計画案などを踏まえて、市区町村が支給の要否や支給量を決定します。

支給が決定すると、通所受給者証が交付されます。

受給者証を受け取ったら、利用を希望する放課後等デイサービスへ提示し、利用契約や利用曜日などの調整を行います。

受給者証の申請に必要な書類

受給者証の申請に必要な書類は、自治体や子どもの状況によって異なります。

代表的なものとして、次のような書類や情報があります。

  • 障害児通所給付費の支給申請書
  • 利用者負担上限月額の算定に必要な書類
  • 本人確認やマイナンバー確認に必要な書類
  • すでに通所受給者証を持っている場合は現在の受給者証
  • 障害者手帳や特別児童扶養手当等の受給を証明する書類など
  • 必要に応じて医師の診断書や意見書など
  • 市区町村から提出を求められた障害児支援利用計画案

自治体独自の申請書や確認書類が必要になることもあります。窓口に相談した際に、必要書類の一覧を確認しておきましょう。

診断書・意見書が必要か事前に確認する

医師の診断書や意見書は、すべての申請者に一律で必要なわけではありません。

障害者手帳やその他の資料で子どもの状態を確認できる場合など、診断書を求められないこともあります。

一方、支援の必要性を確認する資料がない場合などには、医師の診断書や関係機関からの情報が必要になることがあります。

診断書を取得する前に、市区町村へ必要な書類を確認しておくと、不要な受診や書類作成を避けやすくなります。

受給者証が届くまでの期間はどのくらいか

受給者証が交付されるまでの期間は自治体によって異なります。

自治体によっては申請後数週間程度で交付するところがある一方、支給決定まで1〜2か月程度かかる場合もあります。

さらに、障害児支援利用計画案の作成や必要な確認書類の準備、聞き取りの日程調整などに時間がかかることもあります。

利用を希望する時期が決まっている場合は、早めに市区町村へ相談し、申請から交付までの目安を確認しておきましょう。

申請手続きと並行して事業所の見学や空き状況の確認を進めておくと、受給者証の交付後に利用調整を進めやすくなります。

受給者証に記載される支給量と利用者負担額の決まり方

受給者証には、利用できる日数を示す「支給量」や、所得区分に応じた「利用者負担上限月額」などが記載されます。

支給量は子どもや家庭の状況に応じて決まる

支給量とは、1か月に利用できる障害児通所支援の日数です。

市区町村が、子どもの状態、家庭の状況、必要な支援内容、利用意向などを踏まえて個別に決定します。

障害児通所支援の支給量は、原則として各月の日数から8日を差し引いた日数が上限となります。たとえば、31日の月では23日、30日の月では22日が原則の日数です。

ただし、子どもの状態などを踏まえて市区町村が必要と判断した場合には、原則の日数を超えた利用が認められることもあります。

現在の支給量では必要な支援を受けにくい場合には、市区町村や障害児相談支援事業所へ相談し、支給量の変更申請が可能か確認してください。

毎月の利用者負担額には上限がある

放課後等デイサービスなどの障害児通所支援は、原則としてサービスにかかった費用の1割を利用者が負担します。

ただし、所得に応じて1か月あたりの負担上限月額が設定されており、対象となるサービスの利用者負担がその上限を超えることはありません。

  • 生活保護受給世帯:0円
  • 市町村民税非課税世帯:0円
  • 市町村民税課税世帯で所得割28万円未満:4,600円
  • 上記以外:37,200円

所得割28万円未満については、国から「収入が概ね890万円以下の世帯」が目安として示されています。ただし、実際の区分は年収だけではなく市町村民税の所得割額などによって判断されます。

また、おやつ代や教材費など、事業所が定める実費負担が別途必要になる場合があります。契約前に費用の内訳を確認しておきましょう。

自治体独自の助成制度などが設けられている場合もあるため、お住まいの市区町村で確認してください。

受給者証を取得した後にすること

受給者証が交付されたら、利用予定の放課後等デイサービスと利用に向けた手続きを進めます。

放課後等デイサービスと利用契約を結ぶ

受給者証を事業所に提示し、支給量の範囲内で利用する曜日や日数などを調整します。

契約時には、重要事項説明書や契約書の内容を確認しましょう。特に確認しておきたい項目は次のとおりです。

  • 費用:利用者負担のほか、おやつ代や教材費などの実費
  • 送迎:学校・自宅への送迎の有無や対応エリア
  • 欠席時の取扱い:連絡方法や実費負担などのルール
  • 支援内容:子どもの状況や希望に合った支援が受けられるか
  • 利用曜日:希望する曜日に利用できるか

複数の放課後等デイサービスを利用することも可能ですが、各事業所で利用する日数の合計が受給者証に記載された支給量の範囲内になるよう調整する必要があります。

有効期限を確認して更新手続きを行う

通所給付決定には有効期間があり、最長1年間とされています。

実際の有効期限は受給者証に記載されているため、受け取ったら確認しておきましょう。

有効期間が終了した後も利用を続けたい場合は、改めて支給決定を受けるための更新手続きが必要です。

更新の受付時期や必要書類は自治体によって異なるため、有効期限が近づく前に市区町村の案内を確認しておくと安心です。

受給者証の申請でつまずきやすいポイントと対処法

診断書を用意できない場合は市区町村へ確認する

「専門医の予約が取れない」「診断書をすぐに用意できない」といった場合でも、診断書がないことだけを理由に申請を諦める必要はありません。

障害者手帳や特別児童扶養手当等に関する書類、保健センターや児童相談所などの情報によって支援の必要性を確認できる場合があります。

どのような資料が利用できるかは自治体や子どもの状況によって異なるため、「診断書が用意できない」と市区町村の担当窓口へ伝え、必要な確認方法を相談しましょう。

支給されなかった場合は決定理由を確認する

申請に対して不支給や希望と異なる支給決定が行われた場合は、まず決定通知書に記載された内容や理由を確認しましょう。

不足している資料の追加や再申請が可能かどうかについては、市区町村の担当窓口や障害児相談支援事業所へ確認してください。

また、市区町村が行った障害児通所給付費等に関する処分に不服がある場合には、都道府県知事へ審査請求を行う制度があります。具体的な期限や手続きは、決定通知書に記載された案内を確認してください。

受給者証の取り方を理解して放課後等デイサービスの利用準備を進めよう

放課後等デイサービスの受給者証は、お住まいの市区町村へ障害児通所給付費の支給申請を行い、子どもの状況や必要な支援について確認を受けたうえで交付されます。

障害者手帳や医学的な診断名は一律の必須条件ではありません。必要となる確認資料や申請方法は自治体によって異なるため、まずは市区町村の担当窓口で確認することが大切です。

申請後は、障害児支援利用計画案の提出や聞き取りなどを経て、支給量や利用者負担上限月額などが決定されます。交付までの期間にも自治体差があるため、利用を希望する時期が決まっている場合は余裕を持って準備しましょう。

受給者証が交付されたら、利用する放課後等デイサービスと契約し、支給量や有効期限を確認しながら利用を開始します。制度や手続きでわからない点がある場合は、お住まいの市区町村の担当窓口や障害児相談支援事業所に確認しながら進めると安心です。

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