児童発達支援と放課後等デイサービスの違い|対象年齢・料金・手続きを解説

児童発達支援

お子さんの発達が気になり通所先を探すなかで、「児童発達支援」と「放課後等デイサービス」の違いがわからず、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

児童発達支援と放課後等デイサービスは、どちらも児童福祉法に基づく障害児通所支援です。主な違いは、対象となる子どもの就学状況と、支援を行う生活場面にあります。

この記事では、対象となる子ども、支援内容、利用者負担、利用開始までの手続きをわかりやすく解説します。

児童発達支援と放課後等デイサービスの違い

児童発達支援と放課後等デイサービスの主な違いは、対象となる子どもの就学状況です。ただし、年齢だけで利用先が決まるわけではなく、子どもの状態や必要な支援、市町村の支給決定なども関係します。

対象となる子どもの違い

それぞれの主な対象は、次のとおりです。

  • 児童発達支援:主に小学校入学前の未就学の子ども
  • 放課後等デイサービス:学校に就学しており、授業終了後や学校休業日の支援を必要とする子ども

放課後等デイサービスは、一般的には小学生から高校生年代までの子どもが利用します。一定の条件を満たし、市町村から継続利用の必要性を認められた場合は、満20歳に達するまで利用できることがあります。

いずれも、対象年齢に該当するだけで利用できるわけではありません。子どもの状態や生活上の困りごと、必要な支援などを市町村が確認し、障害児通所支援の支給決定を行います。

支援を行う生活場面の違い

児童発達支援と放課後等デイサービスは、どちらも子どもの発達や生活上のニーズに応じた支援を行います。

児童発達支援では、未就学期の生活や遊びを通して、日常生活に必要な動作、コミュニケーション、集団生活への適応などを支援します。保育所や幼稚園、小学校への移行を見据えた支援が行われることもあります。

放課後等デイサービスでは、授業終了後や学校休業日に、生活能力の向上、社会との交流、多様な遊びや体験などの機会を提供します。学校や家庭、地域の関係機関と連携しながら支援することも重要な役割です。

どちらのサービスでも、子どもの状況に応じて、本人への支援だけでなく、家族支援、移行支援、地域との連携などを組み合わせます。

利用を始める時期の違い

利用を始める時期に、全国共通の決まりがあるわけではありません。

児童発達支援は、未就学期に発達や生活面の気がかりがあり、専門的な支援が必要と判断された場合に利用を検討します。

放課後等デイサービスは、小学校への入学時から利用する場合だけでなく、就学後に学校生活や放課後の過ごし方について支援が必要になり、利用を始める場合もあります。

利用の必要性や適切な開始時期は子どもによって異なるため、自治体の担当窓口や障害児相談支援事業所などに相談しながら検討することが大切です。

それぞれの事業所で受けられる支援内容

児童発達支援と放課後等デイサービスでは、子どもの発達段階や特性、家庭の希望などを踏まえて個別支援計画を作成します。

実際の活動内容や支援方法は、事業所の方針や子どもの状況によって異なります。

児童発達支援の支援内容

児童発達支援では、未就学の子どもの生活や遊びを通して、発達上のニーズに応じた支援を行います。

支援内容の例は、次のとおりです。

  • 着替え、食事、排せつなどの日常生活に関する支援
  • 体を動かす遊びや手先を使う活動
  • 言葉や身ぶりを使ったコミュニケーションの支援
  • 順番やルールを意識した集団活動
  • 保護者からの相談への対応や家庭での関わり方に関する助言
  • 保育所、幼稚園、小学校などへの移行に向けた連携

すべての子どもが同じ活動を行うわけではありません。一人ひとりの発達状況や得意なこと、困りごとに合わせて支援内容を検討します。

放課後等デイサービスの支援内容

放課後等デイサービスでは、学校終了後や学校休業日に、子どもが安心して過ごせる環境を整えながら、生活や社会参加に関する支援を行います。

支援内容の例は、次のとおりです。

  • 遊びや創作活動、運動などの多様な体験
  • 人との関わり方やコミュニケーションに関する支援
  • 身の回りのことや生活スキルに関する活動
  • 子どもが自分で活動を選び、参加するための支援
  • 必要に応じた宿題や学習へのサポート
  • 保護者、学校、関係機関との情報共有や連携

宿題支援、買い物練習、公共交通機関の利用練習などを行う事業所もありますが、すべての事業所で実施しているわけではありません。見学や相談の際に、具体的な支援内容を確認しましょう。

児童発達支援と放課後等デイサービスの利用者負担

児童発達支援と放課後等デイサービスの利用者負担は、原則としてサービス費の1割です。ただし、世帯の所得状況に応じて月ごとの負担上限額が設けられています。

実際のサービス費の1割が上限額より少ない場合は、その少ない金額を負担します。

月ごとの負担上限額

障害児通所支援を利用する子どもの主な負担上限月額は、次のとおりです。

  • 生活保護受給世帯:0円
  • 市町村民税非課税世帯:0円
  • 市町村民税課税世帯で所得割額が28万円未満:4,600円
  • 上記以外の世帯:37,200円

所得割額とは、市町村民税を計算する際に用いられる税額です。収入額だけで一律に決まるものではありません。

所得割額28万円未満の区分は、世帯収入がおおむね890万円以下の場合が目安とされていますが、世帯構成や控除などによって判定が異なります。正確な負担上限額は、自治体から交付される通所受給者証で確認してください。

就学前の児童発達支援は無償化の対象になる場合がある

児童発達支援などの就学前障害児の発達支援は、満3歳になって初めて迎える4月1日から3年間、利用者負担が無償化されます。

無償化の対象になるのは、サービス費に対する利用者負担です。食費、教材費、行事費などの実費は、引き続き負担が必要です。

おやつ代や教材費などの実費

サービス費とは別に、次のような実費が発生する場合があります。

  • おやつ代や昼食代
  • 教材費や工作材料費
  • 遠足やイベントの参加費
  • その他、事業所が事前に説明している実費

実費の種類や金額は事業所によって異なります。契約前に、月ごとの利用者負担だけでなく、別途必要になる費用も確認しておきましょう。

利用を開始するまでの手続き

児童発達支援や放課後等デイサービスを利用するには、市町村から障害児通所支援の支給決定を受け、通所受給者証を交付してもらう必要があります。

通所受給者証とは、利用できるサービスの種類、利用日数、利用者負担上限月額などが記載された証書です。

一般的な手続きの流れは、次のとおりです。

  1. お住まいの市区町村の障害福祉や子ども福祉の担当窓口へ相談する
  2. 必要に応じて事業所を探し、見学や相談を行う
  3. 自治体へ障害児通所支援の支給申請を行う
  4. 障害児支援利用計画案を作成・提出する
  5. 自治体による聞き取りや必要性の確認を受ける
  6. 支給決定後、通所受給者証を受け取る
  7. 利用する事業所と契約し、利用を開始する

自治体によっては、事業所の見学と申請の順番が前後する場合があります。申請から受給者証の交付まで時間を要することもあるため、利用を希望する時期が決まっている場合は、早めに相談するとよいでしょう。

障害児支援利用計画案とは

障害児支援利用計画案は、子どもや家族の希望、生活状況、利用するサービスの目的などを整理した計画案です。市町村は、この計画案や聞き取りの内容などを踏まえて、サービスの種類や利用日数を決定します。

一般的には、障害児相談支援事業所の相談支援専門員へ作成を依頼します。自治体が認めている場合には、保護者が計画案を作成する方法もあります。詳しい作成方法は、自治体の案内を確認してください。

医師の診断書や意見書が必要になる場合

申請時に必要な書類は、子どもの状況や自治体の運用によって異なります。

障害者手帳、特別児童扶養手当の証書、発達相談機関からの意見など、子どもの状態や支援の必要性を確認できる情報がない場合には、医師の診断書や意見書を求められることがあります。

医師の診断書が常に必要とは限らないため、受診や書類の準備を始める前に、自治体の窓口へ確認しましょう。

児童発達支援から放課後等デイサービスへ移行する流れ

児童発達支援を利用している子どもが小学校へ入学する際、必要に応じて放課後等デイサービスの利用を検討します。

児童発達支援から放課後等デイサービスへ自動的に切り替わるわけではありません。自治体によっては、サービスの変更申請や新たな支給決定の手続きが必要です。

就学後の利用を希望する場合は、就学前から余裕をもって自治体の担当窓口へ相談し、候補となる事業所の見学や空き状況の確認を進めましょう。

新しい通所先へ支援内容を引き継ぐ場合は、保護者の同意を得たうえで、子どもの発達状況、得意なこと、配慮が必要なこと、これまでの支援内容などを共有します。情報を共有することで、就学後も継続性のある支援につながりやすくなります。

通所先を選ぶときに確認したいポイント

事業所によって、支援方針、活動内容、対象としている年齢、受け入れ体制などが異なります。見学できる場合は、親子で実際の環境を確認することが大切です。

見学や相談の際は、次の点を確認しましょう。

  • 子どもの状態や希望に合う支援内容か
  • 子どもへの声かけや関わり方に安心感があるか
  • 活動する部屋や設備の安全性に配慮されているか
  • 利用できる曜日や時間、送迎の範囲が家庭の状況に合うか
  • サービス費以外に必要な実費が説明されているか
  • 学校や相談支援事業所などと連携する体制があるか
  • 緊急時や体調不良時の対応が明確になっているか

活動中の見学が可能かどうかは事業所によって異なります。子どもが安心して過ごせるか、家庭の希望と事業所の支援方針が合っているかを確認しながら検討しましょう。

まとめ|違いを理解して子どもに合う通所先を検討しよう

児童発達支援は主に小学校入学前の未就学児、放課後等デイサービスは学校に就学している子どもを対象とする障害児通所支援です。

児童発達支援では未就学期の生活や遊び、集団生活への適応などを支援します。放課後等デイサービスでは、授業終了後や学校休業日に、生活能力の向上や社会との交流、多様な体験などを支援します。

利用には市町村の支給決定と通所受給者証が必要です。利用者負担には所得区分に応じた月ごとの上限額があり、就学前の児童発達支援は無償化の対象になる期間もあります。ただし、食費や教材費などの実費がかかる場合があります。

支援内容や申請方法は、子どもの状況、自治体、事業所によって異なります。発達や生活面で気になることがある場合は、一人で抱え込まず、まずは自治体の担当窓口や障害児相談支援事業所などへ相談してみましょう。

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