放課後等デイサービスの料金はいくら?年収目安別の自己負担上限額を解説

放課後等デイサービス

「放課後等デイサービスは無料と聞いたけれど、本当にお金はかからないの?」

「うちの年収だと、毎月どのくらい負担することになるの?」

このように、利用前に料金が気になる保護者の方は多いのではないでしょうか。

放課後等デイサービスの利用者負担は、原則としてサービス費用の1割です。ただし、所得区分に応じた負担上限月額が設けられているため、1割相当額が上限を超えた場合でも、上限額を超えて支払うことはありません。

生活保護受給世帯や市町村民税非課税世帯では、サービス利用料の負担上限月額が0円です。課税世帯では、市町村民税の所得割額に応じて、4,600円または37,200円の上限が設定されます。

ただし、利用料とは別に、おやつや食事の材料費、個別に使用する教材費、外出先の入場料などの実費がかかる場合があります。

この記事では、放課後等デイサービスの料金の仕組み、所得区分ごとの自己負担上限額、利用料以外の実費、受給者証の申請方法について解説します。

  1. 放課後等デイサービスの料金は1割負担と月額上限で決まる
    1. 利用者が負担するのは原則としてサービス費用の1割
    2. 1回あたりの利用料は事業所や支援内容によって異なる
  2. 放課後等デイサービスの自己負担上限額は4区分
    1. 生活保護受給世帯の上限は0円
    2. 市町村民税非課税世帯の上限も0円
    3. 一般1の上限は月額4,600円
    4. 一般2の上限は月額37,200円
  3. 放課後等デイサービスの料金シミュレーション
    1. 1割相当額が月6,000円になった場合
    2. 長期休暇に利用回数が増えた場合
    3. きょうだいで障害児通所支援を利用する場合
  4. 放課後等デイサービスで利用料以外にかかる実費
    1. おやつや個別活動の費用
    2. 通常の送迎では別途送迎費を徴収できないのが原則
    3. キャンセル時の費用は契約内容と自治体の運用を確認する
  5. 放課後等デイサービスの負担額が軽減される場合
    1. 自治体独自の助成制度がある場合がある
    2. 所得や世帯状況が変わった場合は変更申請を確認する
  6. 放課後等デイサービスの利用には受給者証が原則必要
    1. 受給者証の申請から利用開始までの流れ
    2. 受給者証には支給量や負担上限月額が記載される
  7. 事業所選びでは料金と送迎条件を確認する
    1. 見学時に実費の内容を確認する
    2. 送迎エリアや利用時間も比較する
  8. まとめ|放課後等デイサービスは月額上限と実費を確認しよう

放課後等デイサービスの料金は1割負担と月額上限で決まる

利用者が負担するのは原則としてサービス費用の1割

放課後等デイサービスは、学校に就学している障害のある子どもに対し、授業終了後や学校休業日に必要な支援を提供する障害児通所支援です。

サービス費用の大部分は公費で給付され、保護者が負担するのは原則として1割です。

ただし、実際に支払う利用料は、次のうち低いほうの金額になります。

  • 利用したサービス費用の1割相当額
  • 所得区分に応じて設定された負担上限月額

たとえば、1か月分の1割相当額が3,000円で、負担上限月額が4,600円の場合、支払う利用料は3,000円です。

一方、1割相当額が8,000円で、負担上限月額が4,600円の場合は、支払う利用料が4,600円までに抑えられます。

1回あたりの利用料は事業所や支援内容によって異なる

放課後等デイサービスのサービス費用は、支援時間、事業所の体制、子どもの状況、算定される加算などによって変わります。

そのため、「全国一律で1回いくら」と示すことはできません。

料金を確認するときは、1回ごとの金額だけでなく、受給者証に記載される負担上限月額を確認することが重要です。

放課後等デイサービスの自己負担上限額は4区分

放課後等デイサービスを含む障害児通所支援の負担上限月額は、次の4区分です。

  • 生活保護:生活保護受給世帯は0円
  • 低所得:市町村民税非課税世帯は0円
  • 一般1:市町村民税課税世帯のうち、所得割額が28万円未満の場合は4,600円
  • 一般2:一般1に該当しない課税世帯は37,200円

一般1に該当する世帯収入は、概ね890万円以下が目安とされています。

ただし、年収だけで一律に決まるわけではありません。実際の区分は、市町村民税の所得割額をもとに自治体が判定します。世帯構成や所得控除などによっても結果が変わるため、年収はあくまで目安として考えましょう。

障害児の所得区分を判定する際は、原則として、保護者が属する住民基本台帳上の世帯が判定対象になります。

生活保護受給世帯の上限は0円

生活保護を受給している世帯は、サービス利用料の負担上限月額が0円です。

ただし、おやつや食事の材料費、個別の活動で必要となる費用などは、利用料とは別にかかる場合があります。

市町村民税非課税世帯の上限も0円

市町村民税非課税世帯も、サービス利用料の負担上限月額は0円です。

利用料の自己負担はありませんが、事業所から提供される個別の物品や活動に関する実費まで、すべて無料になるわけではありません。

一般1の上限は月額4,600円

市町村民税課税世帯のうち、所得割額が28万円未満の場合は、一般1に区分されます。

放課後等デイサービスなどの通所支援を利用する場合、負担上限月額は4,600円です。

年収では概ね890万円以下が目安ですが、正確な区分は市区町村の窓口で確認する必要があります。

一般2の上限は月額37,200円

一般1に該当しない課税世帯は、一般2に区分され、負担上限月額は37,200円です。

ただし、毎月必ず37,200円を支払うわけではありません。サービス費用の1割相当額が37,200円より少ない場合は、その1割相当額が実際の支払額になります。

放課後等デイサービスの料金シミュレーション

実際の利用者負担は、利用回数や事業所の報酬単価によって変わります。ここでは、仕組みを理解するための例を紹介します。

1割相当額が月6,000円になった場合

1か月分のサービス費用の1割相当額が6,000円だった場合、支払額は次のようになります。

  • 生活保護受給世帯:0円
  • 市町村民税非課税世帯:0円
  • 一般1:4,600円
  • 一般2:6,000円

一般2の負担上限月額は37,200円ですが、1割相当額が6,000円であれば、支払うのは6,000円です。

長期休暇に利用回数が増えた場合

夏休みなどの長期休暇は、学校がある月より利用回数が増えることがあります。

仮に1割相当額が15,000円になった場合でも、一般1の世帯であれば支払額は4,600円までです。一方、一般2の世帯では、1割相当額の15,000円を支払います。

ただし、おやつ代や外出先の入場料などの実費は、負担上限月額には含まれません。

きょうだいで障害児通所支援を利用する場合

同じ保護者に係る複数の子どもが障害児通所支援等を利用する場合は、複数児童の利用者負担上限額管理や、高額障害児通所給付費等の仕組みが関係することがあります。

利用するサービスの種類や組み合わせによって、上限額管理の方法や必要な手続きが異なります。

きょうだいで利用する場合は、市区町村の窓口や利用する事業所に、世帯全体の負担額と手続き方法を確認しましょう。

放課後等デイサービスで利用料以外にかかる実費

放課後等デイサービスでは、負担上限月額が適用される利用料とは別に、実費が発生する場合があります。

ただし、事業所が保護者から実費を受け取る場合は、給付費の対象サービスと重複しないこと、使途と金額が明確であること、事前に説明して同意を得ることなどが必要です。

おやつや個別活動の費用

事業所によっては、次のような費用が実費としてかかる場合があります。

  • おやつや食事の材料費
  • 個別に使用する教材や工作材料の費用
  • 行事や外出先の入場料
  • 本人や保護者の希望によって提供される個人用の日用品

金額や請求方法は事業所によって異なります。毎月必要な費用なのか、特定の活動に参加した場合だけ必要なのかを、重要事項説明書などで確認しましょう。

一方で、使途が明確でない管理費や協力費、すべての利用者から画一的に徴収する費用などは認められない場合があります。

通常の送迎では別途送迎費を徴収できないのが原則

放課後等デイサービスの通常の送迎については、送迎加算の算定有無にかかわらず、保護者から別途送迎費を徴収することは原則として認められていません。

事業所によって異なるのは、送迎費の金額ではなく、次のような送迎条件です。

  • 送迎に対応しているか
  • 学校と自宅のどちらに対応しているか
  • 自宅や学校が送迎エリアに含まれているか
  • 送迎できる時間帯
  • 長期休暇中の送迎時間

送迎の対応範囲は事業所ごとに異なるため、利用前に確認しておきましょう。

キャンセル時の費用は契約内容と自治体の運用を確認する

欠席時のキャンセル料や食材料費などの扱いは、欠席時対応加算の算定状況、事業所との契約内容、自治体の運用によって異なります。

事業所が自由に費用を設定できるものではなく、給付費の対象となっているサービスと重複する費用は請求できません。

一方、事前に用意した食事の材料費など、実際に発生した費用について、契約に基づいて請求される場合があります。欠席時にどのような費用が発生するのか、契約前に重要事項説明書で確認しましょう。

放課後等デイサービスの負担額が軽減される場合

自治体独自の助成制度がある場合がある

自治体によっては、国の負担上限制度に加えて、独自の助成制度や軽減制度を設けている場合があります。

対象となる所得区分、助成される費用、申請方法は地域によって異なります。お住まいの市区町村の公式情報や障害福祉担当窓口で確認しましょう。

所得や世帯状況が変わった場合は変更申請を確認する

負担上限月額は、市町村民税額などをもとに定期的に見直されます。

所得更正、世帯員の変更、生活保護の開始など、現在の負担区分の基礎となる事情が変わった場合は、負担上限月額の変更申請が必要になることがあります。

原則として、変更後の負担上限月額は申請した月の翌月から適用されます。ただし、生活保護の開始など、一部のケースでは申請月から変更されることがあります。

失業などで収入が大きく減った場合も、自治体による見直しの対象となる可能性があるため、早めに市区町村へ相談しましょう。

放課後等デイサービスの利用には受給者証が原則必要

放課後等デイサービスを通常の契約によって利用するには、市区町村から通所給付決定を受け、通所受給者証の交付を受けることが原則です。

見学や利用相談は受給者証の交付前でも進められる場合がありますが、正式に契約して利用を開始する際には受給者証が必要です。

受給者証の申請から利用開始までの流れ

手続きは自治体によって異なりますが、一般的には次のような流れで進みます。

  • 市区町村の障害福祉担当窓口へ相談する
  • 放課後等デイサービス事業所を探し、見学や相談を進める
  • 申請書と必要書類を市区町村へ提出する
  • 障害児支援利用計画案を作成する
  • 自治体による聞き取りや調査を受ける
  • 通所給付決定後、受給者証が交付される
  • 事業所と契約し、利用を開始する

障害児支援利用計画案は、指定障害児相談支援事業所へ作成を依頼する方法と、保護者がセルフプランとして作成する方法があります。

必要書類や申請の順番は自治体によって異なるため、最初に市区町村の窓口で確認しましょう。

受給者証には支給量や負担上限月額が記載される

受給者証には、主に次のような内容が記載されます。

  • 利用できる障害児通所支援の種類
  • 1か月に利用できる日数などの支給量
  • 通所給付決定の有効期間
  • 負担上限月額
  • 上限額管理の対象となるかどうか

たとえば、支給量が「月20日」と記載されている場合、原則として月20日の範囲内で利用します。

利用日数を増やす必要が生じた場合は、市区町村へ支給量の変更申請を行うことができます。事業所だけの判断で支給量を超えて利用することはできません。

事業所選びでは料金と送迎条件を確認する

見学時に実費の内容を確認する

事業所の見学や契約前の説明では、次の点を確認しましょう。

  • おやつや食事の材料費はいくらか
  • 教材費や行事費は別途必要か
  • 実費が発生する活動は選択できるか
  • 欠席時に食事代や材料費が発生する条件はあるか
  • 実費の内容が重要事項説明書に記載されているか

利用料とは別に請求される費用については、使途と金額の説明を受け、納得したうえで契約することが大切です。

送迎エリアや利用時間も比較する

料金が希望に合っていても、送迎時間や利用時間が家庭の生活リズムに合わなければ、継続して通うことが難しくなる場合があります。

事業所を選ぶときは、次の点も確認しましょう。

  • 利用時間が家庭の生活リズムに合っているか
  • 学校や自宅が送迎対象エリアに含まれているか
  • 送迎時間が無理のない範囲か
  • 子どもの状況に合った支援を受けられそうか
  • 保護者への説明がわかりやすいか

費用だけでなく、支援内容や通いやすさも含めて比較することが大切です。

まとめ|放課後等デイサービスは月額上限と実費を確認しよう

放課後等デイサービスの利用者負担は、原則としてサービス費用の1割です。ただし、所得区分に応じた負担上限月額が設けられています。

負担上限月額は、次の4区分です。

  • 生活保護受給世帯:0円
  • 市町村民税非課税世帯:0円
  • 一般1:4,600円
  • 一般2:37,200円

一般1の年収は概ね890万円以下が目安ですが、正確な区分は、市町村民税の所得割額をもとに自治体が判定します。

また、負担上限月額が適用されるのはサービス利用料です。おやつや食事の材料費、個別教材費、外出先の入場料などの実費は、別にかかる場合があります。

通常の送迎については、送迎加算の算定有無にかかわらず、別途送迎費を徴収することは原則として認められていません。キャンセル時の費用の扱いは、事業所との契約内容や自治体の運用によって異なるため、重要事項説明書で確認が必要です。

利用前には、次の3点を確認しましょう。

  • 市区町村で負担上限月額の区分を確認する
  • 事業所ごとの実費と送迎条件を確認する
  • 受給者証の申請方法と必要書類を確認する

制度や申請方法は自治体によって異なる場合があります。まずは、お住まいの市区町村の障害福祉担当窓口で確認することが大切です。

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